ダイバーシティとは誰のためのものか

スポンサーリンク

はるおは会社で、ダイバーシティを推進する委員に選出されました。負担が重いわけでもないし、「承知」と返事はしたのですが、「安直だなぁ〜・・」と1人呟いたのでした。

ダイバーシティを調べると「多様性」と訳されることが多く、表層的なもの(性別や人種)から深層的なもの(思想など)まで幅広い意味合いを含むようです。

はるおが参画する委員会では「育児や介護を行っている人を理解し、多様な働き方を許容する組織となるよう推進していく」ということを目的としているようでした。

この活動は数年前から行っており、はるおも利用できる制度は徹底的に利用するために、かなり詳しく内容を理解しています。

上司が組織から1名選出する要員を考える上で、育児休暇を取ったことがある女性という理由で、はるおを選ぶ気持ちも理解できなくはありません。しかし、それにしても安直な人選だなと笑ってしまったのです。

おそらく他の組織で選出されているメンバーも、はるおと同じようなバックグラウンドのメンバーが選出されるはずです。

子育て中の母親父親は、いやがおうにも働き方の多様性について考え、自分達の最適解を探すということをしています。

そういった人たちが集まると、同じような意見が集まって、同じ流れが生まれるだけでしょう。

もう、活動自体も始まって数年たつわけですから、同じ価値観の人を集めて意見交換するフェーズは終わってもいいのではないかなと思います。

これからは、ダイバーシティの必要性を考えたことのない人たちを巻き込んで、双方の理解を深めていくフェーズとした方がいいのではないかなと感じたのです。

大切なことは、現状の働き方に疑問を持っていない人と、持っている人の分断を、話し合うことによって距離を縮めていくことだと思います。

はるおを任命した上司は、若くして出世し、会社を今までと変えていきたいという意思を持ったような人に感じました。しかし、ダイバーシティに関しては、何も考えずに今までと同じようなパターンの行動をしているのを見て、会社に浸透していくまでには100年かかるなと感じたのでした。

もっというと、働き方改革の推進も、当たり前のことと感じられるまでには、10年20年レベルの期間がかかっていくのでしょう。

10年20年たつと、はるおはもう定年を迎える時期となります。

今後会社とどう付き合っていくのか、よく考え、行動していかなければならないなと、そう感じたのでした。

コメント

タイトルとURLをコピーしました