この話の続きです。






というわけで、スーパーくそにぶ野郎のはるおは、30代も後半になって、のんちゃんの復讐劇に気がついたのでした。推測なんですけどね(笑)このストーリーが閃いた時は、なかなかのアハ体験でした。
のんちゃんは、顔も可愛くて頭もよく、スポーツもそこそこできました。大抵の場合は、はるおよりのんちゃんが優れているのですが、たまには、はるおの方が成績が良かったりします。そうすると、かなり不機嫌になっていたのを覚えています。
はるおにしてみれば、たまにちょっと成績で負けたらかと言って、そんなに気にするなんて意識の高い人だなあと思っていました。
はるおが意図して、のんちゃんに嫌がらせをすると言うことはなかったはずです。はるおは、はるお母にいっぱいいっぱいで、同級生を憎んだり構ったりする余裕はなかったからです。母よりはるおを傷つける存在はいませんでしたから。
ただ、はるおは、自分の興味が向かないところに関して、無神経に生きてきたと言う点においては、自覚がありますから、おそらく心に闇を抱えているのんちゃんを、知らず知らずに傷つけることは、あったのかもしれません。
はるおにとって、人生に傷つきながらも一生懸命生きている人というのは、同志となりますから、のんちゃんもはるおの同志です。大人になったのんちゃんが幸福に生きていてくれれば、それはとても嬉しいこことなのです。
歌川たいじさんの記事はこちら
コメント