

長女のねねは壁に落書きすることはありませんでした。それに反して、次女のももはやんちゃな落書きを何度かしています。
長女の頃は、親の目が行き届いていましたが、ももは子供だけで2階で遊ばせる機会も必然的に多くなりましたから、そのすきに落書きされることがありました。
そのころは子供が触れるものは、水性ペンだけでしたし、壁紙も拭き取れるタイプのものにしていましたので、大事にはならず軽く注意する程度で終わっていたのです。
そして、月日は流れ、3歳と5歳になった最近のことです。
もう、壁に落書きをすることもなくなっていましたし、ママへのお手紙を書くこともありますので子供達にボールペンも与えていました。
そんなある日、パパがDIYしたキャビネットにボールペンで落書きされたのです。小さめのぐちゃっとした落書きでした。
子供達のどちらかであることは明白でしたが、過去の経緯からももが第一容疑者でした。
パパは「頑張って作った棚に落書きされて悲しいな」とももに言ったようです。
ももは「パパかわいそうにね〜」とケロりと言ったようです。
パパは確証もないですし、それ以上は何も言わなかったようですが、お気に入りのキャビネットに落書きされて少しへこんでいました。
それから数日後、今度は、壁やドアの枠にボールペンで落書きがされていたのです。
それはくまのような落書きで、クオリティも高く3歳にはまだ描けない代物でした。
ここで長女の犯行が明らかとなったのです。
パパはいつもよりも少し怒りを表現しながら「ねねがこのくまを書いたの?」と聞きました。
ねねは「書いてないよ。それはうさぎだけど。」と答えました。
この時点で白状してるんですけどね‥。
嘘をついていることは明らかだったので、放置はできません。
一定の対応が必要となります。
ですが、明らかな嘘をつかれた経験もあまりなく、どこを解決の目標とすべきなのかが、はるおの中で定まってはいなかったのです。
はるおは、嘘が完全に悪いとは思っていませんし、正直者が幸せに生きられるとも思っていません。
しかし、クオリティの低い嘘は何一ついい結果を残さないでしょう。
だからといって、この話を5歳の子にするのは、まだ難しいような気がします。
では、どこに落とし所を持っていくべきなのか。
もう10時も過ぎて寝る時間だというのに、はるおは高速でこの難しい問題への解を出さなければならないはめになったのです。
やっと、子供達の支度も終えて眠れると思った矢先にです。
「この家に入るのは、ねねちゃんとももちゃん、それとせいぜいお隣のななちゃんだけだよね?」
「ももちゃんには、まだこの絵は描けないとママは思うけど、ねねちゃんはどう思う?」
「ももちゃんではないとしたら、ねねちゃんかななちゃんだけだね。」
「じゃあ、ななちゃんが書いたのかな?」
「ななちゃんでもないなら、ねねちゃんしか描く人はいないはずだよ。なぜならば、この家には他に人が入らないから」
「お化けでも入ったかな?」
とはるおは理詰め戦法でお話します。
さらにパパからは「お掃除屋さんをよばなければならないから、ねねのお誕生日プレゼントは買えないよ」と言われ、半泣きです。
この時は、パパはこういう役割を担ってくれました。
最後に「間違って落書きしてしまったのは、これからやらなければいいという話だけれども、嘘をつく人とは一緒に暮らすことはできなくなってしまうよ」というお話をしました。
正確には「誰にでもわかるような嘘をつく人とは」なのですが。
そして、ねねはついに「ごめんなさい〜」と白状したのでした。
白状した後はパパも「一緒にお掃除しよう!」と許してくれたので、すぐにケロりと元気になっていました。
あくまでシラをきられてしまうと、終わらせようのないものになってしまいますので「ごめんなさい」してくれて助かりました。
頭ごなしにはしかりたくないし、かといって簡単に嘘が通せるんだと思われてしまうのもいけません。
子供の嘘というものは、非常に厄介なテーマですね。
子供が一人でできることも増えたかわりに、このような厄介な問題も発生しはじめてきたようです。
そしてパパは、ももを強く責めなくて良かったとホッと胸を撫でおろしたのでした(笑)
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