





はるおの家では「美味しいものを食べる」ことに対して、お金や時間をかける傾向にあります。他のどんなことよりも重要視しているポイントです。
これは、北海道出身ということもあるのではないかと思うんですよね。
はるお達が子供の頃は、今ほど流通もよくありませんでした。そのため、美味しいものの産地で育った人というのは、味覚が優れていく傾向にあるのではと推測しています。
北海道は基本的に田舎ですからね。娯楽施設も関東のようにたくさんあるわけではありません。
楽しいことの上位に「美味しいものを食べること」が入ってくるのも必然のような気がします。
はるおが高校生の頃、友達が何人かで集まって遊ぶ時は、よくお好みやきを作っていました。それも生のイカを一杯買ってきて捌いて具材にしてましたね。誰もがイカを捌けたという…(笑)
さて、そんなわけではるお家では、週末は夫がちょっと手の込んだご飯を用意してくれることが多いです。食べにいくよりは、食材を買い込んでおうちで作ることが多いです。
夫が料理をするというのは、知人の間では有名で「普段どんな料理を作るの?」と聞かれたようです。
それで当時ブームだった「ラーメンサラダをよく作ってます」と答えたところ「ラーメンサラダって料理じゃないでしょ」というようなことを言われたわけです。
彼にとってラーメンサラダがどのようなものだったのかはわからないのですが、夫が作るラーメンサラダは冷やし中華との中間のような感じで、彩り豊かで具材たっぷりの栄養たっぷりのとても美味しいものなのです。
手も混んでいますし、これを料理じゃないと言ったら「では、何を料理と言うんだろうね〜」という感じでしたね。
一方、夫が忙しい平日の料理は、はるおが担当することが多いです。夫の料理よりは時間がかからない感じの、一汁三菜って感じのものが多いですね。
主菜は焼いただけとか炒めただけで作り、副菜を残り物と納豆にすれば、時間もかからずそれなりに良い感じになります。納豆を入れることで栄養を合格点まで持っていっていると信じています。
当時、はるおの中でクリームシチューが流行っていたと思うんですよね。それも北海道クリームシチューの素を使って作るのが流行っていたかと思います。
当時仲良くしていた年上の女性とスーパに行った時に、「この北海道クリームシチューの素を使って作る自分のシチューが大好きだ」という話をしました。
すると、「それを使ったら、誰でも美味しく作れるのよ!料理って言うレベルじゃないよ〜。」みたいなことを言っていました。
「そーなん…?じゃー何なら料理なん?」みたいな気持ちだったことを覚えています。
夫婦揃ってして似たような体験をしていますね。そして謎のマウントを取る人の共通点は、普段料理をしない人という点です。
たまにしか料理をしない人にとって、料理とは特別な時に作る特別なものを指すのでしょう。
普段の生活の中でさっと時間をかけずに作っている料理は、料理とは呼ばないのと言う認識になるのかもしれません。
実際の料理というものは、毎日3食メニューを考え、材料を用意し、コストも考え、廃棄も出さず、スキルを駆使して調理し、味を評価し、最後に後片付けまでする大変に手間がかかるものです。
普段料理をしない人というものは、この中の「調理」の工程だけに注目して「ラーメンサラダやシチューは手間のかかっていない料理とはいえないもの」という判断をしているのかもしれません。
料理をするから偉いとか、立派であるということは全くありません。
しかし、物事の価値(原価やそれにかかる手間)をわかっているということは大切なことだなと感じました。
正当な価値を判断することができるようになりますから。
苦手なことを無理して続ける必要はありませんが、何事も一度は自分で手を動かして経験してみるということは、重要なことなのだと感じています。
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